25.07.18 25.07.25 更新

【授業レポート】ファッションデザイン専攻メンバーが、スタイリング撮影にチャレンジ。コンセプトを設定し、ヘアメイクまでトータルディレクション!

スクールライフ
東京校
ファッションデザイン専攻

バンタンデザイン研究所は、業界のニーズに即した実践的カリキュラムです。
今回は、ファッションデザイン専攻2年次メンバーが「スタイリング」にチャレンジ。
「シャツ」「ジャケット」「デニム」のいずれかのカテゴリーから1つを選び、アイテムの背景・歴史についてリサーチした後にテーマを設定し、スタイリングを組みます。

メインアイテムは、ゼロから制作するオリジナル、リメイク、リース(*貸し出し)、私物でも良いという、非常に自由度の高い課題です。シューティングの様子をレポートします!

「ブランド×アイテムフューチャー」授業を指導してくださるのは、デザイナー・尾崎智子講師。
ヘアメイクは、バンタンデザイン研究所 ヘアメイク専攻の在学生(以下メンバーと表記)が担当します!

 

【1.清水 颯太さん】
「嫉妬をテーマに、“複雑で曖昧な感情”を表現したいです」と、「True End」デザイナー・清水さん。トップスのシャツは、昨年度に実施された修了展で制作したオリジナル。

尾崎講師も「テキスタイルが可愛いね!」と評価します。
清水さん「もう少しライティングが明るい方がいいです!」と、フォトグラファーにも意見を伝えます。テンポよくシャッターが切られます。

シューティングを終えて…清水さん「誰しもが『嫉妬』のような、グチャグチャした複雑な感情を内に秘めていると思います。嫉妬を隠し虚勢を張っていても、周りからは見透かされている様子を表現しています。大きなカフス、肩パッド、オーバーサイズで“虚勢”を、テキスタイルで“複雑な感情”を、透け感で“見透かされている”様子を表しました!」ボトムは、バンタンデザイン研究所OB・丸本勝太がデザイナーを務める『MARUSHO.』のアイテム。

「『MARUSHO.』の運営を手伝っていて、ちょうどリースから戻ってきたボトムを合わせました」。社会人経験がある清水さんは、クラスメイトが撮影する際も、進んで「タイムキーパー」やアシスタント役を買って出ていました。
続いて、柴山向日葵さんのテーマは「反骨の美学」。クラスメイトをモデルに起用し、彼の私物でコーディネートを組みました。

「選んだアイテムは、デニムです!デニムそのものが持つ歴史や、日本発のデニムブランドのルーツについてリサーチしました。調べていくうちに、『理由なき反抗』(原題:Rebel Without a Cause)というアメリカ映画が、戦後の若者の気持ちを表現していると知り『反骨の美学』をテーマにスタイリングを組みました!」と、リサーチの過程で多くの学びを得ていると話します。

 

【2.宮武 善さん】

「もう少し照明を暗くしてもらえますか?」とリクエストする宮武さん。シューティング中も臆することなく、「片方の手だけポケットに入れてみて!」と指示。さらに、正面、座る、寝転ぶなど、さまざまなポージング&アングルを試し、ベストショットを探ります。

宮武さん「パンツは、自分が制作したオリジナル。あえて丸い穴を空けて、穴から生地を見せるデザインです。裾から靴下を見せるのも好きで、丈感にもこだわっています!撮影は楽しかったですが、理想の写真に近付くためにもっとリサーチをしていきたいです」と意欲を見せます。

金城 輝さんは、オリジナルのフレアパンツに、「普段の自分では選ばない」というドット柄シャツを組み合わせました。

「フレアパンツは、着る人の動きに合わせて表情が出るように仕立てました。レディースアイテムをメンズが着るスタイリングが好きで、エレガントさと格好よさを同時に表現できたらと思います」とコメント。

 

【3.黒田 宥さん】
2019 年にパリで設立されたファッションブランド「EGONlab.(エゴンラボ)」をメインにスタイリングを組んだ黒田さん。

「ジェンダーにとらわれないデザイナー2人のブランドで、とにかく大好きなんです!スタイリングを組むのは難しくなかったのですが、モデルさんに的確にポージングの指示を出すのが難しかったです!自分の体じゃないので(笑)」

 

【4.配島 孝明さん】
「入ります!シャツのボタン開けます!」と、フォトグラファーに声掛けをして積極的にスタイリングの調整に入る配島さん。

「モデルさん、もっと近寄ってもいいです!」と積極的に声を掛けます。

「良いね!アーティスト写真みたいです!」と、尾崎講師も評価します。
高評価にも関わらず、当の配島さんは納得がいっていない様子。「テーマは『モード×エレガントMIX』で、私物でコーディネートを組みました。前回も2体のモデルさんで撮影しましたが、全然上手くいかなかったです……。もっとできたのではないかな?と思っています」と飽くなき探求心を見せました。

 

【5.江蔵 藍人さん】


「『反抗的なエレガンス』がテーマで、ラフさもありつつ高級感を表現しました。私物で、すべて古着でジャケットは『HUGO BOSS』、シャツは『GIVENCHY』。自分の好きなアイテムで組んだのでスタイリングの難しさはありませんでした。ファッションデザイナーとしてキャリアを積むにしても、スタイリングで自分のアイテムをどのように見せたいのかを、考えられる良いキッカケになりました」と振り返ります。

 

【6.藤川 真菜さん】
「K-POPのアイドルが、受賞式に出席するシーンをイメージしました。セットアップをリメイクし、チュールを縫い付けて可愛らしさを足しました。セレモニーにふさわしいように、華やかな雰囲気に仕上げています」。

「ブランド×アイテムフューチャー」授業の学びについては、「既製品を裁断するのは勇気がいりました。切ってみないと、内部がどのような構造になっているのかわからないので。布をつけ足すだけの作業ですが、難しかったです」

 

【7.名取 翼さん】
名取さんは「個人的に赤が好きで、2週間前から『シャツ』の制作を始めました。パターンから引いて、オーガンジーで作りました。テーマは『彼岸花』です」

シューティング前のチェックで、尾崎講師は「上のシャツは“ボルドー”、靴は赤なんだよね。同じ“赤”でも、明るさや彩度(色の鮮やかさ)が異なります。ここに白のソックスを入れることで、違いが際立ってしまいます」と、わかりやすく説明します。
名取さん「シャツは、デザイン画から縫製までをトータルで行ったので、達成感があります!ただ、スタイリングではシャツのインナーに何を合わせればいいのかは苦戦しました。写真の仕上がりは大満足です!」と手応えを感じている様子。



「スタイリングを楽しんでいる人が多く、素晴らしいクラスです!
今回、自分の撮影のディレクションだけでなく、アシスタントとしても他メンバーの撮影を手伝ってもらいました。
自分の撮影では作品に集中し、アシスタントをするときは、現場全体を見られるようになってください!皆さんの成長に期待しています」と、応援メッセージを送りました。

現役プロフェッショナル講師からアドバイスをいただき、自身の作品をブラッシュアップすることができました。
実践を通して、ファッション業界に必要なスキルを着実に身につけていきます。

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