スタイリストTEPPEIさんによる講演会【バンタンデザイン研究所東京校】
5月27日、バンタンの卒業生でもある現役スタイリストTEPPEIこと、
横田鉄平さんによる講演が行われました。
スタイリストとして活躍する傍らで、以前バンタンで講師をしてくださっていたTEPPEIさん。
その経歴や想いをメンバーとの対話形式でお話ししていただきました。
高校生までは学業とスポーツに打ち込んでいたというTEPPEIさん。
そんな中でファッション業界を目指したのは「ファッションが好きだから」でした。
学業でも優秀な成績を残していただけに、当時は周囲から心配の声もあったそうです。
TEPPEIさん
「取材でもよく聞かれますね、ファッションにそこまで傾倒しているのはなぜですか、って。
でも自分的には『好き』以外に理由はなくて、考えた結果その『好き』に理由がないからこそ、
ここまで没頭できるのではないかとも思います。」
TEPPEIさんの話に興味津々のメンバーからは、当日のTEPPEIさんのコーディネートについての質問もありました。
「気合を入れるためにライダースをチョイスしました。
ヴィンテージ感のあるアイテムなので、他の小物やアイテムで流儀を崩したスタイリングをしています。」
自身のスタイリングを踏まえながら、既存のジャンルを壊すことや、
ジャンルの型にハマりたくないという心はスタイリストにとって重要だと語ったTEPPEIさん。
そうした試行錯誤こそが、スタイリストとしての個性を磨いていくそうです。
「嫌いなものを好きに変えるにはどうしたらいいですか?」
というメンバーの質問に、TEPPEIさんは微笑みを浮かべて答えました。
TEPPEIさん
「僕も昔は、嫌いなものを克服しないと売れないと思っていました。
でも、人の本質というのはそう簡単に変わらないんですよね。
オールマイティに幅広いスキルがあるのも勿論素晴らしいですが、
それを凌駕するくらい自分の『好き』を伸ばす方が大切なんじゃないと、僕は考えています。
能力値的にはアンバランスかもしれないけど、そういう人の方が、
『この人にお願いしたい』と言われるようになると思いますよ。」
好きなことを突き詰めてきたTEPPEIさんだからこそ、その言葉に重みが増します。
TEPPEIさんがメンバーたちに伝えたいことの一つとして、「成功と幸せ」についての話がありました。
TEPPEIさん
「めちゃくちゃ活躍している人だけが成功しているということではないと思います。
自分が幸せかどうか、という基準は常に持っていて欲しいですね。
何かをやるには結果が付き物ですが、たとえ何かコンペなどで負けてしまったとしても、
その次の選択肢がその人にとって幸せなものだったらいいな、と僕は思います。」
また「他の人と自分を比べてしまう」というメンバーの声にも、TEPPEIさんの考え方を伝授し励まします。
TEPPEIさん
「ファッションには優劣も勝ち負けもありません。
今はSNSなども発達しているから、他人の活躍を見て落ち込んでしまうこともあると思います。
でもその他人は、自分にとってのとっておきのライバルなのかな。
他の人と比べることはこの仕事において不毛です。自分自身とだけ向き合い、戦ってみてください。」
ファッション業界の最前線で活躍しているスタイリストにしかできない貴重な話が盛りだくさんの講義は、
夢を追いかけるメンバーの心に届けられたことでしょう。
メンバー達が各々の好きなことを突き詰め羽ばたいていく未来が楽しみです。